映画「マトリックス」と聖書

映画「マトリックス」
このコーナーでは、映画「マトリックス」と聖書がどのようにかかわるか、について述べます。 基本的にネタバレなので、まだご覧になってない方は、ここから先は読まない方がいいかも しれません。アマゾンへのリンクを貼っておきます。

マトリックス 特別版

<STORY>
凄腕のハッカーであるネオは、「起きてもまだ夢を見ているような感覚」に日々悩 まされていた。「白ウサギを追え」というメッセージと謎の美女トリニティーに導 かれ、ネオは伝説のハッカー、モーフィアスに出会う。彼が見せたものは、今五感で 感じている「現実」そのものが現実ではない世界。現実の世界では、人類は機械に支 配され、マトリックスと呼ばれるスーパーリアルな仮想現実の中で生きていたのだ。 ネオは新世代の人類の救世主になれるのか!?

まず登場人物などの名前で、聖書的なものを挙げてみます。

トリニティ・・・「三位一体」のこと
モーフィアス・・・預言者「モーセ」
ネブカドネザル(ホバークラフト)・・・バビロンの王「ネブカドネツァル」(列王記下24:1)
ザイオン(人類最後の街)・・・聖地エルサレムの丘の名前。ラテン語では「シオン」

という感じです。これだけ見ても、聖書的な映画という感じがしますよね。
映画の仮想現実は、私たちの世界の 現実
この映画の「マトリックス」とは、現実ならぬ「仮想現実」のことです。現実世界は 既にコンピューター(マシン)との戦争によって荒廃してしまっています。現実世界 にはマシン側の拠点である「発電所」があり、そこで人間はマシンへのエネルギー源 である熱を供給するために「栽培」されています。

栽培されている人間には、「プラグ」が後頭部にささっており、これを通じて 脳に電気信号が送られます。その信号により、人間は仮想現実の中であたかも 現実の世界で生きていると思いこみながら、生活を送っているわけです。

もちろん、仮想現実内のほとんどの人間は、自分が仮想現実にいることに気づくことが できません。夢の中で生きている、という表現もできます。

私は信仰を持つようになってから、ふとこの映画のことを思い出しました。そのとき、 映画の「仮想現実」と「現実」の関係は、「私たちの世界」にも当てはまるんじゃないか、 という思いが来ました。映画の「仮想現実」は、私たちの世界では「現実」です。 では、映画の「現実」(荒廃した世界)は、私たちの世界でいうと、なにに 当てはまるのでしょうか。

それは、「霊の世界」です。

マトリックスの世界私たちの世界
仮想現実現実
現実霊の世界

と、いきなり突拍子もないことを言われたようにお感じかもしれません。

映画の「仮想現実」が、私たちの世界の「現実」にあたる、とはどういうこと でしょうか。映画では、荒廃した現実世界では人間にはプラグがささっています。 もちろん、仮想現実を生きる人間は、自分に本当はプラグがささっていること など、知りようがありません。

では、私たちの世界の「現実」では、「プラグ」は何に相当するでしょうか。

私の考えでは、それは「罪」です。もちろんこれは、アダムとエバが神の 命令に背いたことによって生まれた「原罪」の「罪」(英語の「sin」)の ことです。

映画では、プラグがはずれることによって、人は仮想現実から抜け出すこと ができ、現実で生きられるようになります。

私たちの世界で言えば、 「プラグがはずれる」というのは「罪から救われる」、つまり

イエス・キリストを救世主として受け入れる(信仰が生まれる)

ことです。

また、映画では、仮想現実内にはコンピュータープログラムである「エージェント」 と言われる存在がおり、エージェントは、主人公ネオを現実世界へ引き戻そうと する、モーフィアスたちの活動を妨害しようとします。

もうおわかりかと思いますが、エージェントは私たちの世界では、「サタン」に 相当します。既に救われているクリスチャンが、まだ救われていない人を救いに 導くのを、妨害するということです。

マトリックスの世界私たちの世界
エージェントサタン(霊的存在)
プラグ人間の「罪」
プラグがはずれる罪から救われる

最後に、主人公「ネオ」についてですが、これはもちろん、私たちの世界で 言えば、相当するのは「イエス・キリスト」しか考えられません。と言っても、 実際にはキリストは2000年も前に十字架で死なれたのですが、そこは映画 ということで。

映画のラストで、ネオはエージェントの攻撃により、いったん死に至ります。 しかしその直後、トリニティの「愛」により復活し、救世主としての能力が 覚醒します。このあたりも、3日後によみがえったキリストと重なるように 思えます。

映画では、プラグがはずれた人間は、仮想現実内ではスーパーマンの様な 力を発揮できます。これは、私たちの世界で言うと、キリストの十字架によって 救われた人は、霊的に生まれ変わり日々キリストの似姿に変えられて いくことによって、能力が開花する、といったところでしょうか。

また、プラグがはずれた人間は、仮想現実内で死んでしまえば、現実世界 でも死んでしまいます。これは、信仰をもって聖霊が住まわれた人間が、サタンの 攻撃によって霊的に衰弱し、ついには信仰を失ってしまい霊的に死んでしまう、という 状況に相当しますね。
映画「マトリックス」の真意
私の仮説ですが、この映画の原作の著者は、私たちに警告を送りたかったのではないかと 思います。それは以下のようなものです。

映画の「プラグがささった仮想現実の住人」は、実は私たちの世界の 「救われていない人々」のことを指しているのであって、映画では 仮想現実はエージェントの支配下にあったのと同様に、私たちの現実も 霊者サタンの支配下にあり、私たちも、実は仮想現実の 中で夢を見ているのと変わらないのではないか、という警告です。

さて、皆さんは、どう思われますか?


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