ペーパーバック

ペーパーバックとは、洋書(ハードカバー)の廉価版です。アメリカだと6〜8ドルくらいのが多いですが、日本の本屋で買うと結構高いです。私は約3年前からリーディングの訓練のために読み始めました。現在は、リーディングはTIME中心なのであまり読んでいないのですが、余裕があれば読みたいと思ってます。私のように、リーディング訓練にペーパーバックを読まれている方、もしくはこれから始めようとしている方は、このコーナーで私が読んだ本の感想を載っけましたので、よければ参考にして下さい。また、今まで読んだ本の一覧テーブル、ペーバーバックに出てくる英語表現を少し載せたコーナーもありますので、そちらもどうぞ。
今まで読んだ本一覧
PB英語表現
初めてペーパーバックに挑戦する人は、適した本を選ばないと途中で挫折してしまうと思います。そうならないための私のアドバイスとしては

1、ページ数があまり多くないのを選ぶ
始めのうちは、200〜300ページくらいのがいいでしょう。読み通すことによって自信がついてきますので。
2、1ページあたりの文字数が少なめな本を選ぶ
1よりもこちらの方が重要です。あまりに単語がぎっしりな本は読んでて苦痛を感じます。
3、映画で観た、等であらかじめストーリーがわかっている本を読む
これは賛否両論だと思いますが、ストーリーが頭に入ってると当然ながらわかりやすいです。原書と映画では違っている部分が多いので、それらを見つけながら読むのもおもしろいでしょう。大抵は、原書の方がおもしろいです。
4、本屋で4〜5ページ程立ち読みしてみて、読めそうか確認する
自分のお気に入りの作者ができるまでは、このようにチェックしてから買いましょう。少し読んでみて理解できなかったらやめましょう。

ペーパーバックといってもピンキリですが、私は簡単で読みやすいものを中心に選んでいます。ジャンルはそんなにこだわりません。今まで20冊以上読みましたが私が特に好きな作家は以下の3人です。

シドニィ・シェルダン
ジョン・グリシャム
マイケル・クライトン
その他

シドニィ・シェルダン
シドニィ・シェルダンは日本語版「超訳」シリーズでおなじみですね。私はこれまで7冊読みましたが、どれも読みやすくて面白かったです。特徴としては、「展開の速さ」でしょう。恋に落ちるのも速ければ、殺されてしまうのも速いです。私のオススメを紹介します。読みやすさと面白さで、私の独断による5点満点の評価をつけておきます。

Rage of Angels 邦題:天使の怒り
私の評価 読みやすさ 4点 面白さ 5点
story
将来を期待される美貌の弁護士ジェニファー。ある事件をきっかけにマフィアの大物に気に入られたことから彼女の人生は二転三転する。
comments
シェルダンの作品の中では、ページ数が多く、難易度もやや高めです。しかし序盤からストーリ−の面白さにぐいぐい引っ張られ、1週間位で読んでしまいました。今まで読んだシェルダンの作品の中ではこれがピカイチです。特にラストが最高でなんとも言えない読後感を得ることができます。

Nothing Lasts Forever 邦題:女医
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 4.5点
story
それぞれの過去をもつ、3人の女医の物語。そのうちの一人、幼少の頃父親から虐待を受けたケイト・ハンターは、一生男性とつきあわないと心に誓うが、病院内で持ち上がったある賭け話にかかわったことで彼女の人生は狂わされてしまう。
comments
最近日本語版がでたのですが、原書の売上げにも影響したようです。3人の女医の波瀾にみちた人生を描いています。最初と最後の法廷のシーンがスリリング。中盤以降は、つい先の展開が知りたくなってあっという間に読み終えてしまいました。面白いです。

Windmills of The God 邦題:神の風車
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 4.5点
story
優しい夫と可愛い子供たちと幸せな生活を送っていた、美しい学者メアリー・アシュレイ。そんな彼女がある事件をきっかけに、政府から亡国への大使に任命されてしまう。彼女はとまどいと苦労の連続のなかで任務をこなしていくが、その裏では恐ろしい暗殺計画が計画されていた。
comments
読んだなかでいちばん「シェルダンらしい」作品だと思いました。ラストには驚かされます。非常に読みやすいですし、初めて読むペーパーバックとしてもオススメです。

The Star Shines down 邦題:星の輝き
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 4.5点
story
主人公は若く、美貌のララ・キャメロン。その美貌と若さを武器に建築業界のトップに登りつめた彼女だが、その心の奥底にはいつも幼少時代の苦難が潜んでいた。世界的に有名なピアニストと結婚し、彼女は真の幸せを手にしたかに見えたが・・・
comments
シェルダンの作品はほとんどが女性が主人公ですね。それも若くて美貌の。というわけでこの作品も例外ではないのですが、読みやすくて展開の早い、シェルダンらしい作品です。ゴリゴリ読めます。

ジョン・グリシャム
ジョン・グリシャムは、シェルダンから少しレベルアップしようと思って選びました。映画化されてる作品が多いのでご存じかと思います。ページ数が多い作品が多いですが、結構読みやすいです。展開の速いシェルダンの作品とは対照的にアメリカ南部の町を舞台に、どっしりとした読みごたえのある物語が展開されます。

The Street Lawyer
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 5点
story
将来を約束された弁護士が、ホームレスによる人質事件に巻き込まれてしまう。その事件をきっかけに彼は仕事も家庭も捨て、大法律事務所が見向きもしない見捨てられた人々のために仕事をしようと決意する・・・
comments
いちばん最近に読んだ本なので、鮮明に覚えています。まず、ページあたりの文字数が少なく非常に読みやすかったです。アメリカのホームレスの人達の状況が、よくわかります。「弱者のために戦う」という、共感を覚えやすいテーマで、読んでいて気持ちいいです。約一ヶ月間の間に起こる、主人公の心境の変化、周りの環境の変化には驚かされます。人生ってこんなものなんでしょうか・・・

The Chamber
私の評価 読みやすさ 4点 面白さ 4点
story
爆破事件で死刑を宣告された元クー・クラックス・クランのメンバー、サム・ケイホール。彼の弁護士アダム・ホールは、実はサムの孫であった・・・
comments
はっきりいって厚いです。650ページ以上あります。しかし二週間ほどで読めてしまいました。それほど動きのない、「ズッシリ」とした話です。シェルダンとは対照的ですね。アダムと叔母の交流が美しく感じられました。

The Rainmaker
私の評価 読みやすさ 4点 面白さ 4点
story
若き新任弁護士、ルディ・べーカーが、アメリカ史上最悪の保険会社陰謀事件の百戦錬磨の弁護団に挑む。
comments
マット・デイモン、クレア・デインズ主演で映画化されました。最後がイマイチですが、それなりに面白かったです。

The Runaway July
私の評価 読みやすさ 4.5点 面白さ 5点
story
アメリカ史上最大規模の煙草訴訟が物語の中心です。陪審員の1人、ニコラス・イースターと彼を知る謎の女性によって、裁判は操られていく・・・
comments
これは面白いです。まず読みやすいですし、陪審員と、煙草会社側の人間との駆け引きがスリリングです。読後感も最高です。個人的にはこれがグリシャム作品のなかで一番面白かったと思ってます。

The Partner
私の評価 読みやすさ 4点 面白さ 4.5点
story
焼死したはずの弁護士パトリックは、実は事務所の口座から莫大な金を盗み出し、焼死を装って失踪していたのであった。4年間の逃亡生活を経て、ついに居場所を突き止められたパトリックの運命は・・・
comments
ラストが最高です。大ドンデン返しと言えるでしょう。このラストを味わうためだけに、この作品を読む価値はあります。

マイケル・クライトン
マイケル・クライトンは「ジュラシック・パーク」や「ロスト・ワールド」で有名ですね。ミステリーものではこの人がピカイチだと思います。

Sphere
私の評価 読みやすさ 4.5点 面白さ 4.5点
story
南太平洋の海底1000フィートに発見された宇宙船。これを調査するため、異なる専門をもつ4人の科学者のチームが調査を開始する・・・
comments
個人的に「海底モノ」は大好きなので、一気に読み進めてしまいました。海底でのさまざまな出来事の描写が見事で、自然と光景が頭に浮かんできます。巨大イカが襲ってくるシーンは、映像がなくても怖いです。会話が多いので、そんなに難しくありません。映画の方も見ましたが、原作の方が断然いいです。

Airframe
私の評価 読みやすさ 3.5点 面白さ 4.5点
story
3人が死亡、56人が重傷という惨事を引き起こしてしてしまった航空機。その原因の追求に任命されたのは、航空機の製造元であるノートンエアクラフト社のケーシー・シングルトン。調査を進めるうち、驚愕の事実が明らかになる。
comments
面白かったのですが専門用語がキツいです。読み始めの時に、航空用語をある程度調べてから読んだ方がいいでしょう。

Congo
私の評価 読みやすさ 3.5点 面白さ 4点
story
中部アフリカの奥地、コンゴの森林地帯にて、8人からなる探索隊が突然消息をたった。アメリカ、ヒューストンの地球資源開発基地に送られてきた現地の映像は、頭蓋骨を破壊され、惨殺された探検隊の死体を映し出していた。ただちに新しい探検隊が編成されるが、そのメンバーは・・・
comments
序盤はコンピューター等の技術用語が多くて読みにくかったですが、探索チームが出発してからはすんなり読めました。それなりに面白かったです。


その他私が読んだ作品
Malice (Danielle Steel) 
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 4点
story
17才の美少女、主人公のグレイスの母親の葬儀の夜、彼女は父親に乱暴され、とっさのばずみで父親を撃ち殺してしまう。実は彼女は過去に何度も父親から暴行を受けていたのだった。彼女は真実を話さなかったため、刑務所に送られてしまう。やがて彼女は出所し、モデルとして自分のキャリアを築いていく。弁護士のチャールズと結婚し、子供にも恵まれ幸せをつかんだかにみえたが・・・
comments
これは読みやすいです。ダニエル・スティールの本が読みやすいことは知っていましたが、まさかこれほどとは。シェルダンよりも読みやすさは上かもしれません。ストーリーもそこそこ面白いです。

Vanished (Danielle Steel)
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 4.5点
story
舞台は第二次世界大戦前、1930年代後半。主人公のマリエル・パターソンは年齢の離れた夫、マルコムと息子、テディと幸せに暮らしていた。ある日マリエルは息子をつれて近くの湖に出かけるが、そこで偶然昔の夫である、チャールズと出くわす。後日、テディは何者かに誘拐されてしまうのだが、最初に容疑の疑いがかけられたのがチャールズであった。しかし裁判が進むにつれ、彼女の夫、マルコムの秘密が明らかになる・・・
comments
ダニエル・スティール2冊目。1冊目の読みやすさの快感が忘れられず、また買ってしまいました。確かに読みやすいんですが、その理由は使われている構文のパターンが少ないことではないかと感じました。慣れてくると、少し物足りなさを感じます。あと、私が読んだ2冊がたまたまそうなのかもしれませんが、主人公のキャラクターが似ていると思いました。先が気になる展開で、一気に読んでしまいました。

Message in a Bottle (Nicholas Sparks)
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 5点
story
夫の浮気が原因で結婚生活に終止符を打った主人公、テレサ・オズボーン。彼女はボストンでコラムニストとして、最愛の息子ケビンと二人で生活を送っていた。ある日彼女は友人に誘われ、ケープコッドの海岸にバカンスに出かける。砂浜でジョギングしていた彼女は、砂浜に打ち寄せられたビンを発見する。それはコルクで固く栓がされ、中には手紙が入っていた。それは、ギャレットという男性が、亡き妻キャサリンへの想いを綴った手紙だった。これを読んだ彼女はその内容に心打たれる。そしてまだ見ぬ手紙の主ギャレットへの強烈な思いから、彼を探し出し会いに行くことを決意するが・・・
comments
これは、ホントによかったです。物語の美しさ、英文の読みやすさ、先の気になる展開、どれをとってもパーフェクトです。今までこのようなラブストーリーは読んだことがなかった私にとっては、最高の本でした。実質2日間で読んでしまいました(最短記録)。ただ、最後はあのような展開ではなくて、ハッピーエンドでも良かったような気がするのは私だけでしょうか。ケビン・コスナー、ロビン・ライト・ペン主演で映画化されましたが、映画の方はどうなんでしょう。

The Firm (John Grisham)
私の評価 読みやすさ 4点 面白さ 4.5点
story
法律学校をトップの成績で卒業した主人公、ミッチェルは数々の有力な法律事務所からオファーを受けるが、その中でも破格の条件を提示したファームと契約する。新車のBMWに庭付きの家、美しい妻アビーと共に、彼の弁護士としてのスタートは順風満帆のはずだったのだが、同じ事務所に所属する2人の弁護士が謎の死を遂げてから何かが狂い始めた・・・
comments
スリリングでおもしろかったです。自分の就職した会社が、とんでもないことをしていた、と気付いたときには時すでに遅し・・・というような状況は、現実でもありそうで怖いです。かなり前にトム・クルーズ主演で映画化されたので、そちらを観た方も多いのではないでしょうか。

The Testament (John Grisham)
私の評価 読みやすさ 4.5点 面白さ 5点
story
アメリカで1、2を争うほどの莫大な資産を持つ男、トロイ・フェラン。老衰と病により死を待つのみとなった彼をとりまくのはその遺産を狙う子孫たち。彼が驚愕の自殺を遂げた後、残された遺書に書かれた内容は、謎の女性レイチェル・レインに全ての財産を与える、というものだった。
comments
面白かったです。今まで読んだグリシャム作品にはない、「Congo」を思わせるような、南米の奥地への探検部分は読みごたえ十分。もちろん定番の法廷シーンも文句なしに面白いです。読後感も最高。今までに読んだグリシャム作品の中でピカイチかも。

Tell me your dreams (Sidney Sheldon)
私の評価 読みやすさ 5点 面白さ 4.5点
story
物語の中心となるのは性格も好みも全く違う3人の美しい女性、アシュレイ、トニー、アレット。彼女らが血の凍るような連続殺人事件の容疑者として起訴されたとき、驚愕の真実が明らかになる。
comments
相変わらず読みやすさ抜群です。ガンガン読めます。しかも展開が面白いので先が気になってしまいやめられません。ラストが少々イマイチな気がしますが、全体的にはかなり良いです。オススメ。


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