PB(ペーパーバック)英語表現

このコーナーでは、私が読んでいるペーパーバックに出てくる面白い英語表現、実際に使えそうな英語表現を紹介します。題材は「The Firm」(1991 by John Grisham)です。自分なりの解釈による、英文の意味、ニュアンスを載せましたが、あくまで私の勝手な解釈ですので、もし間違っていたり、もっと良い訳があれば、メールで教えていただければ幸いです。
なお、このコーナーは英語学習のみを目的としていますが、万が一著作権にふれる、もしくは作者に迷惑がかかる、ということがあれば御連絡下さい。速やかに削除したいと思います。

The exam would be given again in six months and he would ace it.
弁護士を目指す主人公が弁護士試験(bar exam)を受けた後、試験に落ちてしまったと思いこみ落胆している状況です。日本語にするならば「半年後にもう一度受験のチャンスを与えられれば、彼は満点をとるだろうに」といった感じでしょうか。「ace」には、動詞として「試験でAを取る、満点を取る」といった意味があります。
We watch that firm pretty close.
主人公にFBIを名乗る男が突然近づき、所属する法律事務所を「我々はいつも目を光らせている」と忠告する場面です。「watch」には「見張る」「〜に注意する、〜に気をつける」といった意味があります。「Watch your words!」(言葉に気をつけろ)なんていうのはよく使われます。
Money don't grow on trees.
FBIエージェントが主人公に、所属する法律事務所についていろいろ警告する場面で意味深なこの一言。これは日本語の「金のなる木」を想像させる表現ですが、「楽して金を稼ぐ方法なんてない」といったニュアンスがありそうな感じです。
Would you care to elaborate?
上セリフに対しての主人公のセリフです。「elaborate on」は「〜について詳しく述べる」という意味があります。ここでは「on it」がないと考えられます。「What do you mean?」と聞き返す場合と比べて、丁寧に下手に出ている感じがすると思います。
I can't recall it verbatim.
FBIから接触を受けたことを法律事務所のお偉方に報告し、やりとりについて主人公が根掘り葉掘り質問されている場面です。「一語一句間違わずに正確に思い出すことなんてできないよ」といったところでしょうか。これは実際の会話でも使えそうですね。
He has become a thorn.
お偉方がそのFBIの男について主人公に言ったセリフ。「thorn」は「とげ」ですが、「悩みの種」「苦労の種」といった意味もあります。
Don't breathe a word of this to anyone.
主人公が、そのFBIとの接触について「他言無用」と強くくぎを刺される場面です。「breathe」が使われているので、「ほんの少しでも漏らすな」といったニュアンスが感じられると思います。
It has been drilled into all of us.
権威のあるパートナーたちが、主人公の不安を和らげるために、その法律事務所がいかに立派で、やましいことは何もしていない、ということを主人公に言い聞かせる場面。「It」はここでは事務所の方針、ポリシー(hard work,talent,uncompromising ethics)を指しています。「drill」が使われているので、事務所のスタッフ全員に、そのことが強く「掘りこまれている」、つまりそれほどそのことがよくわかっているというニュアンスでしょうか。また、「drill」には「訓練、教練」といった意味もありますので、「(徹底的に)教え込まれた」という感じもありそうです。
You don't have to talk to him unless he's got a warrant.
主人公が、もしまた例のFBIエージェントに接触を受けたらどうすべきか、説明を受けている場面。このセリフは、私がなかなか会話で使えない「unless」の語感をつかむのにいい例文だと思いました。
Were it not for a scar on his forhead they could pass for twins.
主人公が、獄中の兄を訪ねる場面。「pass for」は「〜で通る、〜で通用する」という意味です。この文も少し変えれば実際の会話で使えそうですね。
But for now, let's leave it at that.
主人公が事務所の秘密を探るために、私立探偵に依頼している場面。その探偵に「なんでそんなに自分の事務所のことを疑うんだ?」と聞かれた後、多くを語りたくない主人公が言ったセリフ。「it」は話している話の流れ全体、「that」は、直前に話していた部分を指しています。「まあ、ここらへんにしておこうじゃないか」といった感じでしょうか。
She drooled at him and moved closer.
主人公が自分のボスと、仕事でとあるリゾート地にやってきて、バーで女性をナンパしている場面。「drool」は「よだれを垂らす」という意味なので、女性が主人公をゲットするために誘惑している感じが伝わってきます。
He felt weak.
同じく主人公が別の女性に誘惑されている場面。単純な表現ですが、「off guard」(ガードを下げられた)な感じがします。
I'm not much on parties.
上の女性に「なぜパーティにいなかったの?」と聞かれ、主人公の一言。「パーティがあまり好きじゃない」ということなのでしょうが、こんな風にサラッと言えたらカッコイイですね。
He had survived with no major scars.
主人公が自分が過去に犯した過ち(浮気)を回想している場面。「scar」は顔などの「傷」ですが、ここでは「今まではバレずにうまくやってきた」といった感じだと思います。
I'm not really in the mood.
先ほどの女性に、夜のビーチで「泳ぎましょうよ」と誘われる場面。これはわかりやすいですね。「そんな気分じゃない」という意味ですね。「I don't feel like it.」とほぼ同じような感じでしょう。
It was impressed upon me repeatedly that the firm frowned on divorce, women, booze..etc.
主人公が自分のボスに、事務所のポリシーについて言及している場面。「impress」は「感銘を与える」といったポジティブな意味でよく使いますが、ここでは「(考え等を)押しつける」といった感じだと思います。「frown」は「顔をしかめる、まゆをひそめる」ですが「frown on」で「〜に難色を示す、〜を嫌う」という意味になります。
I'm not that bad of a guy.
主人公が女グセの悪いボスを責めたてたところ、そのボスがいろいろ言い訳した後、「オレはそんなに悪いヤツじゃない」と言ったセリフ。
Most of the clues went up in flames.
主人公が、謎のボート事故死を遂げた2人の弁護士についていろいろ調べている場面。「go up in flames」で文字通り、「炎上する」の他、「だめになる」「消えてなくなる」といったニュアンスがあります。
As you wish.
上記のボート事故の真相を探るためにある人物に聞きこみをした後の、「オレとアンタが話したことは他言無用だ」という主人公のセリフに対する答え。簡単な表現ですが、なかなか言えないような気がします。
On the plane he laid his plans.
主人公が、自分が犯してしまった過ちを妻にどう打ち明けるか、飛行機内でいろいろ考えている場面。「lay a plan」で「画策する、計画を立てる」という意味があります。
She wants to patch things up.
主人公の妻が、主人公と自分の両親の不仲をなんとかして改善させようと四苦八苦する場面。「patch up」は「継ぎはぎする」という意味の他、「(けんかなどを)収める、解決する」という意味もあります。
She had never been one to rush into chumminess with a stranger.
「rush into chumminess」という表現が面白いと思いました。直訳すれば、「彼女は他人とすぐに仲良くなろうとしたことはなかった」つまり、「最初のうちは他人とはある程度の距離をおくようにしていた」ということでしょう。
I've dropped a couple of hints.
主人公の妻とその上司の妻との会話にて、「クリスマスはどう過ごすの?」と聞かれて「両親に会いに行きたいんだけど、夫は私といっしょに来てくれないと思うの」に続くセリフ。「hint」には「ほのめかす、それとなく言う」という意味があります。
Do I hear a touch of frustration?
上に続いて二人の会話でのセリフ。「夫の仕事があまりにも忙しいすぎる」と嘆く主人公の妻に対してのひとこと。「touch of〜」というのは今まで知らなかったのですが、「ちょっとした〜、少しの〜」という感じでしょうか。
I'm starved for adult conversation.
文字通りに「飢えている」と解釈すればわかりやすいですよね。「〜が必要だ」と言いたい時、この表現が使った方がより感情が伝わる場面がありそうですね。


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