やさしいビジネス英語を用いた学習法

NHKラジオの英会話講座では、最上級にランクされるプログラムです。費用対効果を考えると、これよりも優れたプログラムはないと思います。TOEICのスコアを「激伸」させたい人には絶対オススメです。TOEIC800まではこれをしっかりやっていれば大丈夫だと、個人的に思います。僕は今年(2000年)で4年目に入ります。
「やさしい〜」という名前にもかかわらず、難易度は高いのですが、私の考えでは、TOEIC500点前後であればチャレンジできると思います。もちろんそれ以下でも可能でしょう。基準は、ビニエットをよんでそれほど苦労せずに理解できるか、ということでしょうか。あとは、やる気と気合いでカバーしましょう。
このプログラムが優れていると思う点は
1.ビニエットに様々な語彙、イディオムがたくさんふくまれている
1日分のビニエットには様々な語彙、イディオムが含まれており、これらを確実に暗記していけば良いボキャビルになります。ペーパーバックを読んでいると、これらの単語やイディオムによく出くわしますので、それらが実際に使われていることがわかります。
2.ビジネスだけでなく、様々なトピックを扱っている
「ビジネス〜」というタイトルですが、扱っているトピックの範囲は広く、携帯電話やインターネット、喫煙など一般の方が興味を持つようなものが多いです。純粋な読み物としても面白いです。
3.イギリス英語、アメリカ英語両方聴くことができる
ビニエットを吹き込んでいる方にイギリス英語の方がいますので、普段なかなか「お耳」にかかれないイギリス英語を聴けます。2000年度から、アシスタントがクリスチーヌ松下さんだけになってしまったのは残念ですね。

私の学習法
私がこのプログラムを利用してどのように勉強しているかを紹介します。まず、放送をテープに録音します。これは後で編集し、繰り返し聞くためです。
1.ネイティブのゲストが読み上げる「Sentences」を用いて、センテンス単位のディクテーションを行います。
ディクテーションとは、英文を聴きながら書き取ることです。通常は単語単位で行いますが、私は文単位で行っています。それは後述のリテンション能力向上のためです。
具体的なやり方としては、まず1番の例文を1回聴いてみて、テープをストップさせます。この時点で、文の単語すべて聴き取れたと思ったら、実際に書いてみます。もし、聴き取れない個所があると感じたら、その時点ではまだ書かず、もう一度その例文を聴いてみます。ある程度聴き取れるまでこれを繰り返します。結果的にテープを1〜5回(ある程度聴き取れるまで)聴いて、その後その文をはじめから書いてみます。ここで重要なことは、途中で聴き取れた単語があってもその時には書かないことです。頭の中に留めておくように意識します。
簡単な文章なら1回ですべて書けると思いますが、長い文章、難しい文章になると文単位で頭に留めることは、簡単ではありません。

2.次に読まれる「聞き取りのポイント」もただ聞き流すだけでなく、トレーニングに利用します。
合計4つの質問読まれますが、テキストを見ずに聴きながら、4つの質問の内容をすべて、頭に留めておくように意識します。ここで1と同様にディクテーションを行ってもいいのですが、回答がないのでやらなくてもいいでしょう。
4つの質問が読まれた後で、自分がどのくらい覚えているかチェックしてみましょう。やり方としては、私は1番の質問から順に、内容を日本語で(もちろん理想は英語で)口に出してみます。1、2のトレーニングは、ともにリテンション能力の向上を意識したものです。
リテンション能力とは、一言で言えば英文を頭の中に覚えておく力です。これはTOEICでは、特にパート4で重要だと思います。パート4では短い会話等を聴いてその内容に関する質問に答えるというものですが、この訓練でパート4でも高得点をいただいてしまおうともくろんでいるのですが、前回のTOEICではパート4は玉砕しました・・・(^^;)

3.「本日のビニエット」を、テキストを見ずに3〜5回聴く。ただ聴くのではなく、頭の中で話の内容を追いかけながら聴く。
このプログラムの中心であるビニエットを聴きます。テーマによって難易度が多少変わりますが、それほど難しい英文はないと思います。聴く回数は、テキストの内容を60〜70%理解できるまで聴きましょう。10回を超えると、それ以上理解度は上がらないと思います。もちろん 理解度が50%以下でも大丈夫です。読んだときに理解ができればいいのですから。

4.テキストをみながらビニエットを聴き、聴き取れなったところをチェックします。
ここでビニエットのディクテーションを行うとなお良いのですが、時間的な効率を考えてディクテーションをやらない方向で進めます。この時点ですでにビニエットを何回も聴いているので、聴き取れなかった個所がある程度自分でわかっていると思います。そこでテキストを見ながらビニエットを一文ずつ聴いていき、どの部分が聴き取れなかったかを確かめます。聴き取れなった部分が自分の聴き取りの「弱点」です。
つまり、この作業は、「頭の中で聴き取れたところと聴き取れなった部分を判断する」ということですが、これを行うにはある程度慣れが必要だと思われます。ですから、最初のうちはディクテーションと組み合わせて行うと良いと思います。

5.その他
あとは杉田先生とアシスタントの方の説明をしっかり聞いて、必要ならばテキストにどんどん書き込みましょう。特にアシスタントの方の、単語やイディオムに関する説明 はためになります。
私はテキストの左側のビニエットのわからない単語と、聴き取れなかった部分を2種類のマーカーでチェックします。そして右側の日本語訳の、その単語の訳に相当する部分もマークします。テキストの書き込み方は皆さん工夫してみて下さい。

6.復習の仕方
いくら毎日しっかり聴いても、聴きっぱなしでは上達しません。復習をしっかりやりましょう。復習は基本的にビニエットのリスニング+音読でいいと思います。リスニングを行う際はMDがあればビニエットごとにトラックマークを入れればOKですね。テープを利用する場合は金曜日の放送で、その週のビニエットを全部流すのでそれを録音し、10分テープに編集しなおしましょう。ビニエット一週分でおよそ5分ですので(たまにオーバーしますが)、10分テープで2週間分入ります。金曜日の「短いダイアログ」は入りませんが。10分テープをオートリバース機能のついたウォークマンで繰り返し聴きましょう。
リスニングと音読の回数ですが、私の経験からでは、10回リスニングと10回音読を1セットとして、1週間ほどインターバルをおいて3回くらい繰り返すのがいいと思います。ただ、これは個人によっていろいろやり方が違うと思いますので、いろいろ試してみて下さい。


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